黄八丈の買取価格と詳細
黄八丈とは草木染の絹織物で、美しい黄色を特徴とする反物です。1977年には国の伝統的工芸品として指定を受けており、知名度・価値ともに高く、着物好きの間で黄八丈を知らない人はいないほどでしょう。
生産地は東京都の八丈島で、黄八丈の染色には全て島に自生している植物が使われています。
絹糸をコブナグサで黄色に染め上げる「黄八丈」、タブノキの樹皮を使った鳶色の茶八丈、そしてスダジイの樹皮で染色した糸を泥染めして黒色に仕上げる「黒八丈」があります。
黄八丈の起源は古く、いつから織られていたのかも詳しくは分からない程ですが、室町時代には黄八丈についての記録が残っています。
その後江戸時代にも献上品として愛され、縦縞や格子縞などバリエーションも広がり、地方の美しい特産織物として有名になりました。
以前は八丈絹と呼ばれていたりもしましたが、だいたい戦後辺りで「黄八丈」の名称が定着したようです。
本場は八丈島ですが、秋田県など他の都道府県でも黄八丈が織られています。
違いとしては原料の植物にあり、八丈島はコブナグサ、秋田県はハマナスが使われており「秋田黄八丈」と呼ばれて区別されています。
本場黄八丈に使われるコブナグサは別名八丈カリヤスとも呼ばれ、一番良い色が出るともいわれる秋口頃に収穫・乾燥が行われます。
黄八丈は全て手作業にて作られている反物のため、一反織り上げるのにも多大な時間と手間がかかってしまいます。
状態や反物・仕立て済みなどのによっても価値は上下しますが、良い反物であれば7~8万円程の買取価格がつくこともあります。
特に無形文化財に指定されている山下めゆ氏、山下八百子氏などの著名な作家物であればこれ以上の価値を持っている場合があり、一反が20万円以上で取引されたという事例もあります。
また、「黒八丈」は泥染めを用いて染色を行いますが、泥染めの特性上糸が経年で脆くなってしまいやすいため、古い黒八丈で状態の良いものはなかなか残っていないのが現状です。
ですが近年は伝統工芸品の黄八丈以外に、機械織りにて作られた量産型の黄八丈や黄八丈風の着物も作られているため、価値は見分けが付きづらいものとなっています。
黄八丈をより高く売る方法
黄八丈の着物の買取価格は「どの着物買取業者に依頼するか」によって買取価格・価値は大きく変動します。その為、本サイトではより高く黄八丈の着物を売るために、複数の着物買取業者で相見積もりを依頼する事をおすすめしています。
ですが、「着物買取業者」と一言に言えど、着物買取業者はかなりの数が存在しますので、どこで相見積もりを取るかも悩まれるかと思います。その為、本サイトでは「おすすめの着物買取業者」に関しても比較ランキング形式で紹介していますので、これから黄八丈買取をお考えの方は是非参考にしてください!