着物作家森口邦彦とは？

森口邦彦(もりぐち くにひこ)とは友禅着物における名作家で、同じく着物作家である森口華弘を父に持ち、高度な伝統技法を継承した人物です。 伝統的な友禅着物に現代の作風を取り入れ、新境地をひらいたことが高く評価され、平成19年に友禅分野において人間国宝認定に至りました。

京都市美術大学の日本画家を専攻し、22歳になるとフランスへ留学、パリの美術学校にてグラフィックデザインを学びます。 帰国後は父に師事し、伝統的な友禅着物に現代の作風を取り入れた、独自性ある着物作品が高く評価されました。

森口邦彦の着物の特徴として、幾何学模様を多用していることが挙げられ、これまで絵画的であることが常識であった友禅着物に抽象的なデザインを取り入れた作品が多いです。 規則的なパターンの組み合わせながらも、着物を着て動いたときの造形までを意識して作られており、森口邦彦氏の登場は友禅着物の意匠において、まさに革新的な出来事であったといえるでしょう。

森口邦彦氏の着物作品は価値が極めて高く、国内の美術館はもとより、海外の数多くの美術館にも多数の作品が所蔵されています。 伴って着物の買取価値も非常に高いのですが、一般的に市場に出てくる作品数が少ないため、買取相場も作品によって大きくぶれます。 買取価格は美品査定を前提とすれば大体10万円前後は期待したいところで、凝った意匠の作品や新作などであれば、更に高額な買取価格も見込めます。 ですが高額な品であればあるほど買取業者ごとの価格差も大きくなってきますので、森口邦彦の着物の買取であれば、出来れば相見積もりを取ることをおすすめ致します。